Sony DSC-RX100M3 レビュー 比較と評価

サイバーショット DSC-RX100M3(RX100 III)

ソニーのサイバーショット DSC-RX100M3(RX100 III)は、2013年7月5日に発売されたDSC-RX100M2(RX100 II)の後継機です。総画素数は約2090万画素で、撮像素子は13.2mm × 8.8mmの1.0型のExmor R 裏面照射型のCMOSセンサーです。裏面照射型は、従来の表面照射型よりも高感度時のノイズ処理を改善したセンサーです。センサーのアスペクト比は、3対2です。画像処理エンジンは、BIONZ X(ビオンズ エックス)です。画質面では、初代のRX100に比べて、RX100M3は約半分くらいのノイズになっています。レンズの焦点距離は、24mmから70mm相当です。レンズ交換式でよく使われているズームレンズに、28mmから70mm・75mmがあります。RX100M3のレンズは、その28mmをさらに24mmに広角にして、風景や欧州の建築内の撮影にも使える画角にしています。28mmから70mmは特によく使う画角で、RX100M3の24mmから70mmはさらに広角に強くなっているので、多くの被写体で使える画角になっています。

DSC-RX100M3(RX100 III)の実質の焦点距離は、8.8mmから25.7mmです。レンズの明るさは、広角端でF1.8、望遠端でF2.8です。1/2.3型や1/1.7型センサーの機種はF8までしかレンズを絞れないのが定番ですが、1.0型のRX100M3のレンズはF11まで絞れます。7枚羽根円形絞りで、ボケの形にもこだわっています。RX100M3の大きな魅力は、広角端のF1.8の明るさはもちろん、望遠端でもF2.8のレンズの明るさを誇ることです。1.0型とセンサーも大きいので、望遠端の実質の焦点距離の25.7mmでF2.8になります。25.7mmでF2.8の明るさで70mm相当の画角になるので、2/3型センサー以下の機種に比べると、ポートレートで背景をぼかした写真も撮れます。最短撮影距離は、レンズ先端から被写体に広角端で約5cm、望遠端で約30cmまで寄れます。25.7mmのF2.8の明るさで70mmの画角で約30cmまで寄れるのは、レンズ一体型機の中でも背景がぼかせる機種を探している場合に、RX100M3は特にお薦めできます。

DSC-RX100M3(RX100 III)の最大撮影倍率は、0.41倍です。全画素超解像ズームは、5M時に約11倍の264mm相当で、動画では全画素超解像ズームを使用すれば、5.8倍の約140mm相当までズームできます。全画素超解像ズームは、デジタルズームよりも画質の劣化を抑えたズームです。RX100M3の70mm相当の焦点距離が不足していると思っても、全画素超解像ズームを使ったり、後でトリミングして70mm相当以上の焦点距離を補うこともできます。液晶モニターは、アスペクト比が4対3の3.0型の約122.9万ドットで、上に約180度、下に約45度の可動で、自分撮りもできます。液晶モニターは白画素を追加したエクストラファイン液晶で、晴天時にも見えるようにしたWhiteMagic技術を使っています。RXシリーズの液晶モニターは初代から見やすかったですが、RX100M3になってEVFも搭載しました。0.39型の有機ELファインダーのOLED Tru-Finderで、144万ドットです。

DSC-RX100M3(RX100 III)のファインダー倍率は35mm判換算で約0.59倍で、エントリー一眼レフやエントリーマイクロフォーサーズ機のファインダーよりも、倍率が高く迫力があります。EVFなので、小さい筐体でも倍率が高いファインダーが搭載できています。EVFと光学ファインダーのことは、光学ファインダーと電子ビューファインダー 一眼レフの将来に書いています。RX100M3の視度調整は、-4.0 - +3.0mです。視度調整のことは、ディオプター 眼鏡利用者の裸眼の視度調整に書いています。EVFはアイセンサー付きで、ポップアップ式でボディに収納できます。光学式手ブレ補正機能も内臓で、動画時には5軸のインテリジェントアクティブモードの手ブレ補正機能が使えます。AFでピントを合わせた後に、ピントの微調整ができるダイレクトマニュアルフォーカス機能もあります。フレキシブルスポットのSとMとLで使い分けて、小さな被写体にピント合わせができます。露出補正の補正幅は±3段で、レンズ一体型の高級コンパクト並みです。露出ブラケットもできます。

DSC-RX100M3(RX100 III)のISO感度は、静止画ではISO125からISO12800までで、上限と下限の設定もできます。マルチショットノイズリダクションの重ね合わせ連写を使えば、ISO25600も使えます。マルチショットNRは、実際に撮ってみると、ノイズが減ったのが実感できる写真が撮れます。拡張感度に、ISO80とISO100があります。動画では、ISO125からISO12800まで使えます。レンズ交換式の機種にもあるグリーン、マゼンター、アンバー、ブルーのホワイトバランス微調整機能もあるので、写真表現の幅を広げることができます。ホワイトバランス微調整機能を使えば、いつもの被写体の違った面を引き出すことができるので、使って見るといいです。オート撮影専用機ではないので、マニュアル露出もできます。プレミアムおまかせオート機能もありますが、白や黒の被写体があると露出の正確性に欠けるので、自分で露出補正をして撮影したほうがいいと思います。シャッタースピードの上限は、1/2000秒です。

DSC-RX100M3(RX100 III)はシャッタースピードを1/4秒より遅くするには、ISO3200以下に設定します。RAWとRAW+JPEGでも撮影できます。連写は約10コマ/秒ができますが、1コマ目にピントと露出が固定になります。起動時間は約1.6秒で、撮影タイムラグも0.16秒、撮影間隔は0.6秒です。フラッシュは内臓しています。レンズ部にあるコントロールリングで、設定を変更することができます。24mm、28mm、35mm、50mm、70mm相当の5つの画角に変更できるステップアップズームもあるので、好きな画角に固定して使うこともできます。RX100M3のピクチャーエフェクトの中でも、ソフトハイキーはふんわり明るく撮れて女性のポートレートなどに向いていて、リッチトーンモノクロは印象的なモノクロ写真が撮れるので、使ってみてください。記録メディアはSDカードとメモリースティックで、高速SDメモリーカードのUXシリーズも使えます。色空間のAdobe RGBもあります。

DSC-RX100M3(RX100 III)は、フルHD動画の1920x1080のフレームレートが60pで撮影できます。動画撮影中の光学ズームはできますが、動画撮影中の静止画の同時記録はできません。120pのハイフレームレート撮影もできます。4K/HDフォーマットのXAVCを民生用にしたXAVC Sも使えて、50Mbpsの動画も撮れます。NDフィルター内臓で、シャッタースピードを3段分の1/8まで遅くできるので、日中の晴天時に開放F値で撮りたい場合などに使えます。NDフィルターは、動画撮影時にも使えます。回折低減処理もあって、絞り込んだ時に解像度が低下するのを改善した機能です。水平と垂直に対応した2軸の電子水準器もあります。

近距離無線通信のNFC対応で、Wi-Fi対応でスマホからのリモート操作ができて、Eye-Fiにも対応しています。MR(メモリーリコール)モードもあるので、自分がよく使う設定の登録ができます。ピント面を強調表示するピーキング機能もあります。バッテリーのNP-BX1で、CIPA基準で液晶モニタ使用時は約320枚、ファインダー使用時で約230枚の撮影枚数です。マイクロUSB端子も使えるので、モバイルバッテリーでUSB充電をすることもできます。本体のみで、約263グラムです。筐体はアルミボディで、色はブラックです。別売品に、ジャケットケースのLCJ-RXF、アタッチメントグリップのAG-R2、保護セミハードシートのPCK-LM15もあります。

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