ソニー DSC-RX1 レビュー比較 フィルムコンパクト名機より優秀

RX1とフィルムコンパクト

前の01の「ソニー RX1のF2レンズの驚きとフィルム時代の比較とレビュー」の記事からの続きです。

銀塩時代からこのように考えていくと、ソニーのRX1が今までの35mmコンパクト機の常識をひっくり返したことが分かります。RX1は内臓ストロボがあるのに、レンズの開放F値がF2です。このことは、35mm判のフィルムのコンパクト機の歴史を考えるほど、RX1のすごさが分かります。

それに、RX1に限らず、デジカメはフィルムカメラよりも高感度撮影に圧倒的に優れています。銀塩のモノクロフィルムでも、ISO感度の3200のフィルムは、現在ではイルフォードのものだけです。RX1は35mmフルサイズで撮像素子に余裕があるので、さらに暗所撮影に優れています。

それを考えると、フィルム時代の常識では、ますますRX1に明るいレンズは必要がなくなります。それでも、RX1は、レンズの開放F値をF2.0にしました。これは、F2.0にしたほうが被写界深度の写真表現が広がるので、純粋にフィルムコンパクトの時代よりも、写真の重要性に重きを置いたと取れます。

RX1のレンズの明るさを考えると、フィルムカメラの時代のほうが写真表現が豊かだったとは、もう言えないのではないでしょうか。少なくとも、フィルムコンパクトは暗所撮影に強くなった時から、レンズが暗くなって写真表現の幅が狭まったのですから。

そして、フィルムコンパクトはキヤノネットもヤシカエレクトロ35も45mmの焦点距離で、標準レンズに近いです。RX1はもっと広角側の35mmでF2.0のレンズを35mmフルサイズコンパクトで達成しています。キヤノネットとヤシカエレクトロ35と違うのは、RX1は値段が高すぎることです。これは時間が解決することなので、いつかは分かりませんが、RX1のような35mmフルサイズ機はもっと安価で販売されるようになるでしょう。

このように、デジカメの時代になってもフィルム時代から考えていくと、今のデジカメの機種の魅力が惹き出されて、その機種の特徴がさらに分かって、愛着が湧いてくるのではないでしょうか。

RX1RM2 (RX1R II)とRX1の違いに、違いを書いています。

RX1の肝心の画質ですが、これはもう銀塩フィルムを思わせるほどの写りを見せてくれます。今までデジカメのデジタル写真を敬遠していた人が待っていた写りをしてくれるカメラです。とうとうデジタルカメラもここまできたかというレベルにまで達したのが、RX1です。RX1に使っているNP-BX1のバッテリーは、RX1R、RX100 II、RX100、HX300、HX50V、WX300の7機種で共有できます。

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