サイバーショット DSC-QX100とソニーの復活
QX100とソニーの復活
前の01のソニー DSC-QX100のレビューと比較の記事からの続きです。
ソニーのサイバーショット DSC-QX100は、前の記事でソニー復活の象徴と書きましたが、ここではそのことを書いています。デジカメの黎明期を象徴するのが、1981年のマビカショックです。ソニーが1981年に試作して発表したマビカは画像をフロッピーディスクに記録する方式でしたが、将来はフィルムからデジカメに変わるのではという衝撃と共に迎えられて、実際にそれが実現して、そして現在のデジカメ時代に至っています。そのマビカショックに比べるとQX100とQX10は小さい出来事ですが、QX100のレンズ型カメラはマビカショックでの時代を先取りする流れの路線にあるもので、これからのデジカメ時代の行く末も占うものになっています。
レンズデジカメのQX100は、カメラは今までのカメラの形をする必要があるのかという答えになっています。デジカメ時代になったことでフィルム時代よりカメラの形は自由に変えられるようになりました。QX100はスマホでレンズの役目を果たしますが、そのレンズそのものでも写真が撮れます。QX100の正面から見て左横にあるシャッターボタンでシャッターを切ります。カメラのシャッターボタンはボディ上部の右上にある必要もなく、スマホを見ても今はタッチシャッターを使っている人も多くいます。
ソニーは今まで時代を切り開く商品を出して世の中に訴えてきましたが、QX100にはそのソニーらしさが出ています。QX100でソニーが世の中に訴えたことが受け入れられれば、QX100の後継機ではもっと本格的なマニュアル機能も搭載したレンズ型カメラが出るのではないでしょうか。もっと先の将来には、さらに今までのカメラの概念を覆したものが出てくると思います。例えば、デジカメ時代では、カメラは絶対に指でシャッターを切らないといけない決まりもありません。将来のカメラも基本は今のカメラの形をしていても、人がまばたきした瞬間にシャッターを切って写真が撮れるカメラも一般的に商品化されると思います。QX100でのソニーの思い切りの良さは、ソニーが将来的に、まばたきシャッターカメラを実用化して商品に出せる意気込みも感じるほどです。ソニーの斬新なアイデアが復活した象徴的な商品が、QX100と言えると思います。
QX100は通常のカメラはもちろん、スマートフォンにもできない自由なアングルでの撮影ができます。スマホが従来のデジカメの撮影を変えたと言われてきましたが、QX100はそのスマホの撮影の仕方が新しいものでもなく、従来の撮影の仕方にすぎない立場に追いやるレンズカメラでもあります。QX100は昆虫の後を昆虫目線で追いかけてシャッターを切る昆虫カメラとして使っても、今までとは大きく違った写真が撮れて面白いと思います。QX100はレンズで使えるところに大きな意味があります。スマホでレンズが外せないデジカメ型の光学ズームのスマホもありますが、それではコンデジを買ったほうがいいとなります。QX100なら写真撮影以外の時には身軽なスマホのみで、写真撮影をしたい時にはQX100を持っていくことができて、身軽さがあります。アタッチメントで装着しないでレンズとスマホを離して使えるので、スマホ画面はバリアングル液晶よりも自由なフリーアングルで使えて、昆虫撮影などに便利な使い方もできます。
ソニーのデジカメは家電カメラと言われて下に見られることもありますが、実際のデジカメ業界はソニーが中心にあります。フィルム時代からのカメラの光学性能はニコンとキヤノンですが、デジカメ時代の撮像素子の多くはソニー製です。そのソニー製の撮像素子は裏面照射型CMOSで内閣総理大臣賞も受賞もして、非常に高品質なものです。ソニーはマビカの時からデジカメ時代になる将来を見据えて、実際に今のデジカメ時代では撮像素子はもちろん、レンズ一体型のコンデジからレンズ交換式の35mmフルサイズ一眼と交換レンズまで揃えています。ソニーはスマホメーカーでもあるので、スマホまで含めたデジカメ業界の動向はソニーの動きでかなり決まります。
一般的にデジカメが普及するきっかけになったのは1995年のカシオのQV10ですが、カシオには35mmフルサイズのデジタル一眼を開発できる力もなく、レンズ一体型のコンデジで競り合っています。コダックやライカもデジカメ時代で大きく衰えた中で、マビカショックの頃からデジカメ時代の35mmフルサイズ機までを持っているソニーは、斬新なアイデアをデジカメ業界で見せていくのではとQX100を見て思いました。QX100を収納できるソフトキャリングケースのLCS-BBLも、レンズカメラ収納の円筒型でα用のマウントレンズも収納できて面白い形をしています。Xperia Z専用のカメラアタッチメントケースのSPA-ACX1は、QV100とQV10が装着できますが、交換レンズのように付けることができます。QV10にはホワイトカラーがありますが、QV100にはホワイトがなくブラックのみです。
コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。スマホとコンデジの画質と決定的な違いに、スマホとコンデジのことを書いています。
単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。
スポンサーリンク