DMC-G1 パナソニックのマイクロフォーサーズ初代機

パナソニック LUMIX DMC-G1

DMC-G1が2008年10月31日に発売されました。マイクロフォーサーズの初代機です。マイクロフォーサーズが発表されたのは、2008年8月5日です。その発表から、3ヶ月以内に実際の販売まで実行できるパナソニックの開発力には、驚きます。

発表されたG1の仕様表を見て、「意外に小さくない」「もっと小さくできなかったのか」などの批判もあります。オリンパスのE-420よりも、G1のほうが本体のみで5gだけ上回っていることを指摘して、「マイクロフォーサーズ規格機なのに、E-420よりも軽くできなかったのはなぜなのか」などの批判もあります。

これらの批判には、G1にどういう機能が搭載されているのかということをもう一度考えてみればいいと思います。G1には、フリーアングル液晶モニターが搭載されています。しかも、3.0型の大きさの液晶モニターです。フリーアングル液晶モニタ搭載機は、どうしてもサイズが大きくなってしまいます。しかも、レンズ内に手ブレ補正機能も付いています。E-420にそれらの機能を付けたとしたら、どれほど大きくなったでしょうか。それらの機能が搭載されているにも関わらずに、コンパクトなサイズに収めたのがDMC-G1です。

G1は液晶モニターも綺麗ですが、何と言っても約144万ドット相当の液晶ビューファインダーの素晴らしさが引き立ちます。今まで各社が液晶ビューファインダー搭載機を出してきましたが、どうしても粗い画像になっていました。G1の液晶ビューファインダーは、35mm判換算で約0.7倍という大きさも合わさって、今までの液晶ビューファインダーの概念を覆すものになっています。マニュアルフォーカスでのピント合わせも、非常に見やすいです。

液晶ビューファインダーは光学ファインダーのようにレンズの明るさに依拠しないで一定の明るさを保ってファインダー確認ができますし、露出補正の反映やビューファインダー上の情報量などでも光学ファインダーに勝っています。光学ファインダーではできないことが液晶ビューファインダーではできるので、それぞれの人の撮影の仕方によって、液晶ビューファインダーのほうがぴったりという人も多いと思います。

ですが、連写時の液晶ビューファインダーの性能は、G1でさえも、まだ光学ファインダーには敵いません。スポーツ撮影や野鳥撮影などで連写を多用する方には、光学ファインダーが最も適しています。

マイクロフォーサーズ機のG1は、レンズも小さいです。レンズキットの14-45mm/F3.5-5.6も小さいので、このレンズとG1なら外に持ち歩くのにも苦にならないのではないでしょうか。レンズロードマップには、20mmF1.7レンズもあります。このレンズは35mm判換算で40mmのレンズになって、色んな場面で使いやすい焦点距離です。このレンズも、小さなG1に最適なレンズになるのではないでしょうか。

サイズは小さくても、フォーサーズの大きさの撮像素子を使っています。その撮像素子の大きさは、1/2.3型などを採用しているレンズ一体型コンパクト機より遥かに大きいのは言うまでもありません。そのようなレンズ一体型コンパクト機より高感度撮影時にも低ノイズですし、背景も大きくボカすことができます。レンズ一体型コンパクト機から、「もっと写りが綺麗なカメラがほしい」という方にも、ぴったりなカメラです。

レンズ一体型コンパクト機のように、液晶モニターで撮影することもできます。G1の液晶モニターのライブビュー性能は、コンデジ並に滑らかに動いての撮影が可能です。G1はゴミ除去性能にも相当に気を使っていますから、その点でもコンパクトデジタルカメラからのステップアップにびったりです。


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