ニコン D750 レビュー 比較と評価

Nikon D750

ニコンのD750は、35mm相当のFXフォーマットのエントリー機のD610とミドルクラスのD810の間に入る機種です。D700の後継機ではありません。総画素数は2493万画素で、35.9×24.0mmのCMOSセンサーのニコンFXフォーマットで、画像処理エンジンはEXPEED 4です。ファインダーの視野率はFXで約100%、1.2×とDXで約97%で、ファインダー倍率は約0.7倍です。アイポイントは接眼レンズ面の中央から21mmで、視度調節の範囲は-3~+1です。ディオプター 眼鏡利用者の裸眼の視度調整に、視度調整のことを書いています。ファインダースクリーンはB型クリアマットスクリーンIIIで、有機EL表示がファインダー下の情報表示に使われています。ファインダーは角形です。

D750には、ミラーバウンドを抑える機能があるミラーバランサーがありません。D750にはローリング(左右の傾き)とピッチング(前後の傾き)に対応した水準器があって、液晶モニターはローリングとピッチング、ファインダーはローリングに対応しています。D750で前後のピッチングの水準器も使う時には、液晶モニターを使います。液晶モニターはチルト式の3.2型の約122.9万ドットで、上に約90度、下に約75度まで動かせますが、バリアングルではありません。D750の最大の特徴は、この可動式液晶です。FXフォーマットでの可動式液晶は、D750が初めてです。チルト式液晶が特に必要ないなら、D750を購入する動機はかなり下がります。液晶モニターは、カラーカスタマイズすることもできます。タッチパネルは使えません。

D750の常用ISO感度はISO100からISO12800まで、拡張感度でISO50相当の減感とISO51200相当までの増感が使えます。1/3ステップと、1/2ステップが使えます。Mモード時にも感度自動制御が使えます。マニュアルモードでのISO感度は、ペンタックス機に正式の露出モードがあります。TAvモードの最適な撮影状況と新露出のISO感度に、マニュアル撮影でのISO感度のことを書いています。シャッタースピードの上限は1/4000で、1/3ステップと1/2ステップが使えます。フラッシュの同調速度は1/200秒です。D750には、電子先幕シャッターはありません。記録メディアはSDカードで、UHS-I規格に対応しています。

SDカードはダブルスロットで、RAW+JPEGでの分割記録、SDカード間のコピー、順次記録とバックアップ記録もできます。連写性能は、FXフォーマットでもDXフォーマットでも最高で約6.5コマ/秒の秒間コマ数で、JPEGで最大で100コマまでの連続撮影ができます。Qの静音撮影モードと、Qcモードでは約3コマ/秒の静音連続撮影もできます。AFの測距点数は51点で、51点全てのフォーカスポイントが開放F値がF5.6のレンズに対応して、中央部15点にはクロスセンサーがあって、その15点のクロスセンサーの全てがF5.6に対応しています。開放F値がF5.6からF8未満に対応のフォーカスポイントは15点で、9点のクロスセンサーに対応しています。

11点の測距点は開放F値がF8に対応していますが、それ以外の測距点もレンズや被写体によっては使えて、中央の1点がクロスセンサーに対応しています。D750なら、テレコンバーターでの合成開放F値でも測距点が使える数があります。AFセンサーは、アドバンストマルチCAM3500 IIです。AFの検出輝度範囲は、ISO100の常温で-3~+19EVです。D750は、基本的には51の測距点全てで-3EVに対応しているのがすごいところです。周辺の測距点になるほど検出輝度範囲に余裕がなくなって、レンズや被写体によっては測距できないこともありますが、基本的なD750の性能は51点で-3EVに対応しています。D750はAFセンサーが新規に作られて、輝度範囲が広がっています。AF微調節に、約0.5mから3mのAF補助光もあります。フリッカー低減機能もあります。

シングルポイントAF、ダイナミックAF、3D-トラッキング、オートエリアAF、グループエリアAFがありますが、静物やポートレートにはシングルポイントAF、動体撮影にはダイナミックAFの9点を基本的には使うようにしたほうがいいと思います。D750で、親指AFが使えます。露出制御の測光方式は、91Kピクセルで約91000ピクセルのRGBセンサーです。D750の露出補正の補正幅は±5段で、最上位機の補正幅と同じです。補正ステップは、1/3と1/2ステップがあります。動画は1920×1080のフルHDの60pで撮れて、最長記録時間は29分59秒です。動画の撮像範囲にDXの24×16の1.5×があるので、1.5倍相当の画角で撮れます。動画では1.2倍相当は使えません。

動画のライブビュー中の静止画撮影もできます。別売のHDMIケーブルのHC-E1を使ってフルHDの60pの非圧縮映像を外部機器に記録できて、SDカードに同時記録することもできます。動画機能には、風切り音低減、録音帯域の設定もできて、動画撮影メニューも新規に追加しています。動画撮影では、パワー絞りで無段階な絞り調整もできます。微速度動画も撮れて、スムージング制御で露出のばらつきを抑えることができます。D750の動画のファイル形式はMOV、動画の映像はH.264/MPEG-4 AVC、動画の音声はリニアPCMです。内蔵ステレオマイクがありますが、別売のステレオマイクロホンのME-1も使えます。

手ブレ補正はレンズ式で、ボディ内臓式ではありません。ダスト機能のイメージセンサークリーニングがあります。静止画の撮像範囲はFXフォーマットの1.0倍の他に、1.2倍になる30×20、1.5倍になるDXの24×16もあります。DXの1.5倍のクロップで、レンズが1.5倍相当の焦点距離で使えます。DXでは、画素数が約1030万画素までになります。RAWには、12ビットと14ビットの圧縮とロスレス圧縮があります。RAWとJPEGの同時記録もできます。D750は、スポット測光の露出が測距点の位置に連動して使うことができます。スポットホワイトバランス、ハイライト重点測光の機能もあります。内臓フラッシュのガイドナンバーは、ISO100で約12です。

シャッターユニットは、15万回以上のレリーズテストをクリアーしています。ボディには、防塵と防滴性能があります。D750は、FXフォーマットでは初のモノコック構造で、背面カバーと上面カバーにはマグネシウム合金、前のボディーとボディー前面のカバーは炭素繊維複合素材です。モノコック構造は、DXフォーマットのD5300にはありました。D750がFXフォーマットで初の機能には、Wi-Fiもあります。D750はWi-Fiを内臓しているので、スマホで操作することもできます。別売のGP-1A、GP-1で、GPS機能も使えます。別売の通信ユニットのUT-1とワイヤレストランスミッターのWT-5にも対応しています。バッテリーのEN-EL15で、CIPA基準で約1230コマの撮影枚数です。

ライブビュー撮影ではなくファインダー撮影での枚数ですが、CIPA基準では50%は内臓フラッシュを発光することになっています。フラッシュを使わないと、さらに撮影枚数が伸びます。動画撮影時間は、CIPA基準で約55分です。付属品にViewNX 2 CD-ROMがあります。その他には、ピクチャーコントロールで静止画の明瞭度の調整、ホワイトバランスの微調整もできます。FXフォーマット初のスペシャルエフェクトモードがあって、7種類のエフェクトが使えます。本体のみの重さは、約750gです。D750の魅力は、可動式液晶なのに、重さを抑えているところです。モノコック構造もあって、丈夫なボディでも重くならないようにしています。

可動式液晶、Wi-FiのFX初の機能は、液晶を動かしてスマホ操作で撮影したり、昆虫撮影の時などに固定式液晶では難しかった角度からの撮影もしやすいようになっています。D750はニコンのこれまでのFX機の中でも利便性が高くなった機種で、そこに魅力を感じれば、D750は購入の選択肢になります。D750には、AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRが付属のレンズキットと、AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRが付属のレンズキットがあります。

D780のレビュー

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コンデジが一眼レフを超える時 訴える力のある良い写真とはに、コンデジでも訴える力のある写真が撮れることを書いています。スマホとコンデジの画質と決定的な違いに、スマホとコンデジのことを書いています。

単焦点がズームレンズより画質がいい理由とフレアとゴーストに、レンズのことを書いています。コントラストを下げて撮影したほうがいいことなどをデジカメのダイナミックレンジ ラチチュードを拡大でお薦め設定に、書いています。コンデジのフルマニュアル撮影とオート機能との違いに、マニュアル撮影の利点を書いています。日の丸構図は悪くないも書いています。関連記事は下にあります。


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