レンズの絞り値のF値の配列と光の量

レンズの絞り値のF値の配列と光の量

レンズのF値はシャッタスピードとは違って、倍・倍の配列になっています(カメラのシャッタースピード表示の不思議)。F1を基点にすると1、2、4、8、16、32、64となって、F1.4の基点では2.8、5.6、11、22、45、90、になっています。11は11.2の四捨五入、22は22.4の四捨五入、45は44.8の四捨五入、90は89.6の四捨五入です。シャッタースピード表示で1/8秒の半分が1/16秒ではなく1/15秒となっていることなどとは違って、レンズのF値は倍・倍表記です。

レンズのF値の1の次がF2ではなく、F1.4になっているのはレンズの光の量に関係しています。レンズに取り入れるための光の量は、レンズにある絞りの穴の面積に比例します。F1の次にF2にすると、その面積が1/4になります。F1からF2になると、レンズの口径が1/2の半分になります。そのため、面積は1/4になって、光の量が1/4になってしまいます。光の量が半分で1段ごとと決めているのに、F1の次にF2にすると光の量が1/4になって2段の違いになって1段ごとの配列ではなくなってしまいます(レンズの絞りとシャッター速度の1段刻みとその役割)。

面積を半分にするには、√2=1.4142356で計算して、これを四捨五入してF1.4になっています。レンズの絞り値で重要なのは、光の量から計算していることです。写真は光の芸術と言われて、photographの単語にも、photoは光でgraphは記録の意味があって、写真とあらわします。写真は、光を記録するものです。カメラで光の量を操るためのレンズの絞りは、その光の量を重視した配列になっています。

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