デジタル専用レンズと銀塩フィルムレンズの画質の違い
デジタルカメラとフィルムカメラのレンズ
デジカメの一眼レフとミラーレス一眼で、銀塩のフィルムレンズを使うと画質が落ちる理由で、フィルムレンズは最新デジカメの高解像度に対応できないことはよく言われてきました。デジカメはフィルムカメラよりも解像性能が大幅に向上していて、フィルムレンズはその高解像度に対応できないからです。フィルム時代の優れたレンズでも、デジタル一眼レフのキットレンズに解像度では劣るのです。
そのため、デジカメ用レンズは高解像度にするためにフィルム用レンズよりもサイズが大きくなっています。デジカメの撮像素子はフィルムよりも光を受け取れる角度が狭いので、それに対応したデジタル専用レンズはフィルムレンズよりもサイズが大きくなります。撮像素子の改良でフィルム並の受光角度になると、デジタル専用レンズがもっと小型化できます。
デジカメの一眼のほうがフィルム時代よりもレンズが小さくて済むというのは、35mm判の銀塩一眼レフよりマイクロフォーサーズ機のほうがレンズが小さく使えますが、フィルム時代の35mm判とデジタル一眼レフの35mm判の専用レンズでは、デジタル用レンズのほうが大型化しています。
以上のことは、デジタル用とフィルム用のレンズの違いでよく言われてきたことです。その他にあまり言われないことに、撮像素子の前面のフィルターがあります。ローパスフィルターレス機であっても、撮像素子の前面には赤外カットフィルターと、ローパスフィルターと同程度の厚みか同程度の屈折率のガラスがあって、ゴミ処理機構もあります。
ローパスフィルターレスであれば、フィルターがないというのは間違いです。ローパスフィルターレスであっても、別のフィルターがセンサー前面にあるのです。そして、このフィルターの厚みはカメラのマウント別に違います。フィルム前面にフィルターはなかったので、フィルムレンズはセンサー前面のフィルターに対応できません。
そのため、デジカメで使うと、特に周辺部で像が流れます。フィルム時代のレンズの味も、フィルターがないフィルムで表現できていました。そのフィルム時代のレンズのボケ味の滲みなども、デジカメでは表現できなくなります。ミラーレス一眼でのオールドレンズを使った撮影もありますが、他メーカーのクラシックレンズをマウントアダプターを使っての撮影では、特にレンズ周辺の画質が低下します。
中でも、大口径のクラシックレンズをデジタル一眼で使うと、特に画質が低下します。ローパスフィルターレスを謳っても、ローパスフィルターではないものの光学フィルターがあるので、この光学フィルターに、特に大口径のフィルムレンズでは相性が悪くなっています。
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