TAvモード 最適な撮影状況と新露出のISO感度
ペンタックスのTAvモード
前の08の「デジカメはISO感度の露出で銀塩フィルムより多彩な撮影が可能」の記事からの続きです。ペンタックスのTAvモードは、三次元的に露出制御をする露出の三重奏のようなものです。
それでは、デジカメ時代の新露出のISO感度に着目したペンタックスのTAvモードにすると、どんな写真表現が可能になるのでしょうか。実際に、TAvモードを使ってみて、TAvモードの魅力を書いてみたいと思います。
TAvモードは、短く言うと、マニュアル露出にISOオート機能を加えたものです。それだけでなく、ペンタックスのTAvでは露出補正もできるので写真表現の幅が広がります。マニュアル露出のメリットに加えて、マニュアル露出のデメリットを改善したものになっています。
これは、フィルム時代にはできなかった写真表現の広がりが実現できることを意味します。フィルム時代のマニュアル露出ではできなかったことができるので、ぜひ、TAvモードを使ってみてください。実際にTAvモードを最適な状況で使うと、そのデジカメ時代の新露出機能にふさわしい魅力に惹かれるようになります。
TAvは撮影者が絞りとシャッタースピードをまず決めておいて、決めた被写体を撮る限りは絞りとシャッタースピードを変えないで、その状態で何コマも納得が行くまで撮り続けたい時に使います。そして、撮影中に、被写体の明るさが変化している場面がTAvモードで撮る最適の場面です。こんな撮りかたは、ISO感度が固定のフィルム時代のマニュアル露出ではできませんでした。
具体的には、海岸に行って波しぶきを撮りたい場面などで、TAvモードが使えます。波しぶきを絞り値とシャッタースピードを固定して撮りたいけれど、光の量がなかなか安定しない時です。波しぶきに雲の合間から太陽が当たって、波が大きく動いて光の量が不安定になっている時などです。
波しぶきをつぶつぶ感までしっかりと描写したいからレンズを絞りたい、シャッタースピードは波しぶきをシャープに写すくらいの速度が欲しい、それに合わせた適正感度をカメラに決定してほしいという時に、TAvモードの出番になります。
TAvモードがないカメラでは、このような場面では、どういう露出で写真を撮るのでしょうか。真っ先に考えられるのが、絞り優先モードで撮ることです。波のシャープな表情を写しとるためにレンズの絞り値をまず決めてから、波しぶきを写しとめられるシャッター速度になるまでISO感度を上げてから撮影します。
ただし、この場合には、被写体の光の量が不安定の時には、ISO感度を変更しないと望んだシャッタースピードになりません。そうなると、撮影中に何度もISO感度を変更しないといけません。波しぶきのシャッターチャンスがある時に、ISO感度の変更で撮影できないかもしれません。このような事態を避けるために、ペンタックスのTAvモードはデジカメ時代の新露出のISO感度をよく使った機能だと、本当に思います。次の10の記事の「写真の適正露出とは撮影者の写真の濃度に対する考え方」に続きます。
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